2009年7月25日土曜日

「無」から「有」への育成は?

@IT:「教えない」というIT人材育成法

「育成方法よりも、能動性を喚起するための環境作りを行っている」
「機材は好きなものを提供し、本も買い放題の環境を整えているが、一切教えることはない。だから技術者たちは皆ずっと勉強している」
(サイボウズ 佐藤学氏)


いやー羨ましい。僕の所属課では、技術書の購入は現在進行中のプロジェクトで使用する技術に関するものしか許してくれません。個人的に興味があるとかいうようなものに関しては、時間も金も自分のものと使えと。日中のセミナー・勉強会参加など以ての外。そんな訳ですので、ハードウェアはもちろん、既存サーバーの空きリソースの利用すら夢物語です。
※でも何故か、新入社員教育や社内システムのお守り等をしている課はOKだったりする。それってどうなの?
※その他、書籍の管理単位は事業部単位で、しかも蔵書データベースを作成してない為、同じ本が複数存在という現象が発生。置き場所も部署毎のロッカーだったりキャビネだったりとバラバラ…図書室作ろうよ…


新人の頃、他部署ではどうなのか気になったので、他部署の人間に何人か当たってみた。もしOKな部署があれば、異動も考えようと。で、聞いてみた所、そもそも勉強しているという人間が皆無なんですけど(泣)。だから仕事以外の技術本の購入をお願いしたことが無いと。家帰ってまで勉強やプログラミングなんてしたくねぇよと。
…たまたま…たまたまですよね?聞いてみた人間がたまたまこういう「職業プログラマ」ばっかりだったんですよね?

たまたまではなかったようだ。プロジェクトの合間で時間が空いている時でも、勉強している人間を見たことない。そういう時に勉強するようなやる気のある者(必然的に仕事はできる)は「無償ヘルパー」として駆り出され、それ以外の者は放置。ずっとネットサーフィンしている。先月の僕は前者だ。月後半2週間ぐらい空いたので、.NET3.5のTips纏めやActive Directoryの研究、少しばかり有給消化したかったのに、現在の常駐先に先行して入場させられた。契約は7月からなので、6月の間は無償作業。また、無理矢理頼んで先行入場させてもらったので、有給は勘弁してとのこと。ああ…(怒)
※さらに最悪なことに、元々7月からの予定だったので、端末やアカウント等の申請が間に合っておらず、最初の3日間は何もできず。全く…

少々脱線したので育成の話に戻る。仮に僕の会社でサイボウズと同じ環境・ルールを作ったところで、きっと効果は出ない。まず、僕の会社は客先常駐派遣がメインなので、Googleやサイボウズ・ラボのように業務時間を自由研究に割く事は基本的に不可能。だから、勉強するにはプライベートの時間を割かなければならない。「プライベート割いて勉強する気はある。ただ、勉強に必要な本を買う金が無いから、全くしてない」なんて人間には効くのだろうが、そんな中途半端な志の人間いないだろうし。今の時代、本無くてもWebでたくさん勉強できますからね。真にやる気のある者は、本の有無に拘わらず既に何かしている筈です。

よって、僕の会社においては、元々「やる気の無い」者が勉強しだすことは見込めず、会社の底上げは期待できない。まぁ元々プライベート割いて勉強している「やる気の有る」者にとっては、とても有り難いことですが。
政治に興味のない人間に如何に興味を持たせて選挙に参加させるかというのと同じで、やる気の無い者に対して如何に(プライベートの時間を割ける程の)やる気を喚起させるか。悲しいけれど、まずそれを考えなくちゃならんのです、僕の会社の場合。
ではどうすればよいのか?まぁそれは分かり切ったことなのですが。離職者のほぼ全員が給与への不満を言ってましたから。僕だって抱いています。



以上、あくまで僕の会社・僕が接触した範囲の要素から感じたことです。ひょっとすると、僕が知らないだけで、ちゃんとしてる部課もあるかもしれません。常駐してると内実分からないんですよ。情報下りてこないし、定期的に帰社して懇談するとかも無いし。ていうか客先常駐派遣企業の殆どが同じような状況?

愚痴なんて書きたくなかったけど、営業がお客さんに商品券渡しているのを見てしまい、久しぶりに心が折れてしまったので…
技術力で勝負しようぜ…
それとも、ビジネスってこういうものなのかな?「接待」なんて言葉もあることだし。俺が世間知らずなだけか?

「出来る人はみんな辞めてくんだよねアハハー♪」
3年前、新入社員歓迎会で言われた言葉。
こんな事言っちゃ駄目でしょ。アハハじゃねぇよ。

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